ドライブレコーダーは、突然起こる事故やあおり運転などの危険運転の記録を映像や音声に残します。その映像は、事故や事件の証拠や資料として採用されることがあります。
ドライブレコーダーで撮影した映像や音声は、データとしてSDカード(メモリーカード)に記録されます。ドライブレコーダーのSDカード(メモリーカード)の容量と録画時間の関係や、ドライブレコーダーの記録方法の違いと保存データの関係、フォーマットなどをご説明します。
SDカードには容量や保存スピードなど、いくつもの種類があります。ドライブレコーダーに適しているSDカードや、録画時間の目安についてご説明します。
ドライブレコーダーで記録される映像、音声、GPSデータなどは、おもにSDカードに保存されます。サイズの違いによって「SDカード」や「microSDカード」があります。また、それぞれのカードにはそのサイズの違いだけでなく、以下のような特長により、種類分けがあります。
8GB、16GB、32GBなどと表示されます。数字の大きいほうが記録容量も多くなります。
般的なSDカードはデータの書き込み方のしくみの違いにより、一SLC/MLC/TLC/QLCの4種類か、SLC/MLC/TLCの3種類に分類されます。
MLCでは約10,000回以上、pSLCでは30,000回の書き換えが可能で、上書き保存の多いドライブレコーダーには有効です。
機種によって必要なスピードクラスが設定されています。Class6やClass10などと表示されます。Class10は、1秒間に10MB以上のデータ書き込みが可能という意味です。
それでは、ドライブレコーダーの映像はどれくらいのデータ量でしょう。大体のデータ量がわかると、SDカードを購入するときの目安となります。それぞれの機種や使用の環境などによって違いはありますが、1080Pとよばれるフルハイビジョン撮影(1920×1080画素)で記録した場合を目安例とします。
8GBのSDカードには、約1時間のデータが収められます。SDカードが16GBのものになれば、その倍の約2時間のデータが記録できることになります。
前後2カメラのドライブレコーダーではカメラ2機分のデータとなるので、データ量は約2倍となります。機種や、データ記録の設定などによって記録可能時間は変わってきますので、詳細はドライブレコーダーの商品情報や取扱説明書をご確認ください。
「イベント記録」「常時録画」など、ドライブレコーダーの録画方法には種類があります。また、運転中の録画以外にも「駐車監視機能」を持つ機種もあります。
録画方法によって、録画可能時間が短くても問題がないケース、短いと問題があるケースがあります。
運転中の「もしもの事故」や、急ハンドルや急ブレーキなどの「ヒヤリハット」のシーンを記録するのであれば、録画可能時間が短くても問題はないでしょう。
ドライブレコーダーのセンサーが事故などの衝撃を検知し、映像が「イベントフォルダ」に保存されます。この録画方法を「イベント記録」といいます。
楽しいドライブを記録したり、逆にあおり運転などの危険運転の被害を連続的に記録したりする場合は、録画可能時間が短いと問題が生じます。運転中の記録を常に録画するドライブレコーダーを、「常時録画」タイプといいます。
常時録画タイプは、エンジンをオンにした時点からエンジンをオフにするまで映像を記録し、30秒や1分ごとに映像フォルダを作るしくみです。
SDカードの容量がいっぱいになった場合には古いフォルダを消去し、新たなデータを「上書き」します。そのため、どれだけの映像を残しておけるかはSDカードの容量に左右されます。
機種によっては、「常時録画型」に「イベント記録」の機能を組み合わせたものもあります。
事故などの衝撃を検知した場合、新たにイベントフォルダが作られたり、記録中のフォルダがイベントフォルダとなったりして上書き禁止となります。また、あおり運転のように危険な距離まで車間を詰めてきたり、幅寄せをされたりしても、車がぶつかっていなければ衝撃はセンサーに検知されません。
そうしたケースでは、手動スイッチで上書き禁止の「イベント録画」を開始させることができる機種があります。この場合、常時録画タイプが基本なので、長時間の録画をしたければ大容量のSDカードが必要になります。
楽しい旅の思い出を残す場合も、この方式のドライブレコーダーが有効です。
高機能なドライブレコーダーの中には「駐車監視機能」を備えた機種があります。当て逃げや、悪質ないたずら、車上荒らしなどから車を守ります。
駐車監視機能にも録画方法に種類があります。
SDカードの容量は、衝撃を感知したときのみの「イベント記録」をするのであれば大きな容量を必要としません。しかし、動体検知タイプでは、「常時録画」タイプと同様に、長時間の駐車に対応するための大容量のSDカードが必要となります。
駐車後どのくらいの時間を監視させるかの設定と、SDカードの容量のバランスを考えましょう。
また、駐車監視機能に関しては、監視するための電源確保も考えておく必要があります。駐車中はアクセサリー電源がオフになっているので、ドライブレコーダーを動かすための電源が必要になります。
機種によって以下の3種類があります。
となります。
内蔵バッテリーを使用するタイプは、その性質上、それほど長時間の録画は望めません。外付けバッテリーを使用するタイプは、時間的には12時間程の録画を可能にしますが、充電を忘れないようにしておく必要があります。
また使用するときには、そのたびにドライブレコーダーとバッテリーをつなぐ必要があります。常時電源を使用する場合は、一度配線をしておけば使用の都度、接続の必要がなくなります。しかし、長時間常時録画は車のバッテリーに負荷をかけます。
この場合は、ドライブレコーダーの設定で、バッテリーの電圧が下がったときに自動停止が働く設定をしておく必要があるでしょう。バッテリーが上がってしまうと録画ができなくなるばかりでなく、車が動かなくなってしまいます。
ドライブレコーダーのデータは、SDカードの容量がフルになったところで古いデータから消去され、上書きされます。容量の少ないSDカードの場合、上書きされるタイミングが早くなります。
端的にいえば、データの保存期間は、録画されてから上書きされるまでの間となります。保存期間は、それぞれのカメラの画質設定や、カメラ数などを含めた録画データの量とSDカードの容量によって決まります。
上書き禁止や常時上書き設定などが選べる機種があります。大切なデータはパソコンなどに早めに保存しておくようにしましょう。
SDカードは、何度も動画データを上書きすることでデータの読み書きに不具合が生じやすくなり、録画エラーなどが発生します。SDカードの寿命を長く使用するためには、定期的にフォーマット(初期化)する必要があります。
ドライブレコーダーには、交通事故やあおり運転などの犯罪の証拠としても使用できる大事なデータが保存されます。しかし、残しておきたいデータを上書き禁止にしてSDカード内に残しておくと、新たなデータのための容量が少なくなってしまいます。
大事な映像は、早めにパソコンなどに保存しておくと安心です。SDカードの容量オーバーによって必要な記録を残しそこねる予防にもなります。大事なデータを確実に守り、ドライブレコーダーの機能を存分に使い、安全で快適なドライブをしましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2024年2月時点の内容です。
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