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車のマスターシリンダー(ブレーキ・クラッチ)とは。バイクとの違い

マスターシリンダーは、ブレーキやクラッチなど自動車を制御するシステムにおいて重要な役割を担っている装置です。

本記事では、マスターシリンダー(ブレーキ・クラッチ)の基本的なしくみをご説明します。

またオーバーホールの流れやブレーキブースター、キャップ、ストッパー、ブレーキフルードといった周辺技術やパーツ、バイクとの違いなどについてご説明します。

マスターシリンダーとは

ここではブレーキのシステムを例に、マスターシリンダーの基本的な働きについてご説明します。

ブレーキのしくみとブレーキマスターシリンダー

自動車のブレーキは4つの車輪のすべてについており、車輪とともに回転する回転体を摩擦の力で止めることによって車を減速・停止させています。

ドライバーが足元のブレーキペダルを踏むと、その力は油圧に変換され、圧力は各ブレーキに伝わって摩擦力を生み出します。

この「ブレーキを踏む力を油圧に変える」働きを担っているのがブレーキマスターシリンダーです。

ブレーキブースター(倍力装置)、ブレーキフルードの役割

ブレーキが働くプロセスについて、順を追ってご説明します。

  1. ドライバーがブレーキペダルを踏む
  2. 踏んだ力は倍力装置とも呼ばれるブレーキブースターで倍加される
  3. 倍加された力はマスターシリンダーで油圧(液圧)に変換される
  4. 変換された圧力はオイルで満たされたパイプを伝達する
  5. パイプからの圧力を受け、ディスクブレーキであればブレーキパッド、ドラムブレーキであればブレーキライニングと呼ばれるパーツが回転体に押し付けられ、摩擦力が発生する

ドライバーがブレーキを踏む力は、実に約30倍に倍増されてブレーキへと伝えられます。

たとえば15kgの力でブレーキペダルを踏めば、その力は最終的に約450kgにも達します。

この力の倍増を担っているのが②のブレーキブースター(倍力装置)であり、③のマスターシリンダーで変換された巨大な液圧を後方へと正確に伝える役割を果たしているのが、④のブレーキフルード(ブレーキオイル)です。

このようにブレーキブースターとブレーキフルードの配管が、油圧への変換装置であるマスターシリンダーの前後に接続されることで、一体となってブレーキを作動させています。

クラッチマスターシリンダー

クラッチペダルの踏力を、トランスミッションを動かす力へと変換しているのが、クラッチマスターシリンダーです。

クラッチマスターシリンダーで発生した圧力は、後方のクラッチレリーズシリンダーへ送られ、クラッチプレートを作動させます。

マスターシリンダーのオーバーホール

次に、マスターシリンダーのオーバーホールなど、メンテナンスに関する留意点や付随するパーツなど周辺技術についてご説明します。

マスターシリンダーが劣化すると

マスターシリンダーの内部は錆びやすく、摺動(滑って動くこと)を繰り返すため「スラッジ」と呼ばれる摩耗粉も溜まりやすくなっています。

この錆やスラッジによって、液圧を発生させる部品「ゴムカップ」が傷つくと、オイル漏れの発生や液圧がかからないといった不具合の原因となってしまいます。

オーバーホール・交換の流れ

前述のような理由からマスターシリンダーも定期的な点検・整備やオーバーホールによる部品の交換などを行う必要があります。

オーバーホールは、以下の流れで行われます。

  1. マスターシリンダーのブレーキフルードを抜き、車体から取り外します。
  2. 内部に圧着された古いスプリングを引き抜きます。
  3. シリンダー内部を洗浄します。
  4. シリンダー内に新しいスプリングを装着します。
  5. マスターシリンダーを車体に取り付けてブレーキフルードを入れ、最後に「エア抜き」を行います。

マスターシリンダーの「エア抜き」とは

ブレーキフルードに気泡が混入していると、ペダルを踏み込んだ際の圧力が空気に吸収されブレーキの効きが悪くなってしまいます。

「エア抜き」とは、この気泡を配管内から抜き去る作業のことをいいます。

補強パーツ マスターシリンダーストッパー

ブレーキマスターシリンダーはバルクヘッドという部品に固定されていますが、ブレーキペダルの踏力により、このバルクヘッドには数mm単位でたわみが生じます。

マスターシリンダーストッパーは、このたわみを抑制し、ブレーキの踏み心地にダイレクト感をもたらす補強パーツです。

なお、マスターシリンダーは、車両の安全に関わる重要な部品です。
本記事で述べているオーバーホールや分解整備、部品交換などの作業は、すべて指定・認定の工場でプロの技術者に任せましょう。

車とバイクのマスターシリンダーの違い

マスターシリンダーの技術は、バイクにも利用されています。
ここでは自動車との違いや、バイクならではの特徴についてご説明します。

バイクのマスターシリンダーの構造

バイクのブレーキマスターシリンダーは、前輪であればブレーキレバーに、後輪であればブレーキペダルに接続されています。

レバーやペダル操作で作り出した油圧によって、車輪と連動するディスク板を摩擦部材で挟み込み、減速・停止させます。

同様に、クラッチマスターシリンダーはクラッチレバーに接続され、クラッチを作動させます。

自動車との外観上の違い

マスターシリンダーの原理は同じでも、自動車とバイクのマスターシリンダーには外観上の大きな違いがあります。

自動車のブレーキシステムがボディで覆われているのに対し、バイクのマスターシリンダーはハンドルなどの人の目に触れる部分に取り付けられています。

特に前輪ブレーキのマスターシリンダーはライダーの視界にも入ることから、デザインにも一定の品質が求められます。

マスターシリンダーキャップとマスターシリンダーバンド

上のような理由から、バイクのマスターシリンダーに付随するパーツやアクセサリーにもドレスアップを意識した製品があります。

マスターシリンダーのキャップをはじめ、ブレーキフルードの飛散を防止するマスターシリンダーバンドなどにも、カラフルなデザインのものが商品化されています。

ブレンボ・マスターシリンダーなどのオリジナル製品も

マスターシリンダーは、純正品以外のものを取り付けることも可能です。

たとえばブレーキレバーの即応性や操作性にこだわったブレンボ社のマスターシリンダーなど、カスタマイズに欠かせないオリジナルパーツも発売されています。

まとめ

マスターシリンダーは、車の安全に関わるとても大切な装置です。

なかでもブレーキマスターシリンダーは、「ブレーキを踏む力を油圧に変える」働きを担い、ブレーキの作動に影響します。

不具合による事故を防ぐためにも、日頃の点検・整備を忘れずに行うようにしましょう。

最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。

※記載の情報は、2020年6月時点の内容です。

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