「クーペ」とは車の車体形状を指す言葉ですが、具体的には、どのような車なのでしょうか。クーペの車体形状や使用形態、おすすめの理由や、人気の車種、セダンとの違いなどをご説明します。
クーペとは、どのような車を指すのでしょうか。
まずは、その由来や定義、クーペの種類についてご説明します。
「クーペ」とは、車の形状を表します。一般的には、2ドアで車高が低く、スタイリング重視の車です。
走りを中心につくられたスポーティな乗用車で、広いエンジンルームと流れるようなデザインが特長です。前席が広く、後席は補助的な形でつくられています。
「クーペ」の語源は、フランス語「coupé(クペ)」からきています。
「coupé(クペ)」は「切られた」という意味の形容詞で、車両の後方を切り落とした二人乗りの箱馬車を表していました。
やがてそれが、車の形状を表す「クーペ」になったのです。
クーペには、どのような車種があるのでしょうか。
国産車における具体的な車名は、以下の通りです(2024年1月現在)。
※ルーフを閉じた状態であれば、クーペに該当する
「クーペ」の他に、「セダン」と呼ばれる車の形状もあります。
「セダン」は、「エンジンルーム」と「乗車空間」、「荷物空間」の3つに分かれ、独立しています。
いわゆる3ボックスの乗用車です。
スタイリングを重視した「クーペ」に比べ、「セダン」は居住性を重視した車です。
ベーシックなタイプで4ドアが多く、4〜6人の乗車が可能です。
ドライバーも複数の同乗者も、心地よく乗ることができます。
また走行安定性にも優れており、幅広い用途で親しまれています。
排気量は2,000ccから3,000ccのものが主流です。
クーペは2ドアが主流ですが、4ドアのクーペもあります。
クーペならではの流麗なデザインを配した、4ドアの車です。
「クーペ」はスタイリング重視ということもあり、実用性よりも趣味性にあふれた車だといえるでしょう。
たとえば1970年代に人気を博した車に、トヨタの「カローラ クーペ」があります。
「カローラ」という言葉は、英語で「花の冠(花の中の最も美しい部分、花びらの集合体)」という意味があります。
人目を引く、美しいスタイルのハイコンパクトカーをイメージして「カローラ」と名付けられたようです。
つまり、人目をひくようなビジュアルの魅力にあふれた車だといえます。
またクーペの後席は、補助的な形でつくられているため、
におすすめできる車だといえます。
スタイリッシュで走行性に優れたクーペですが、どのような車種が売れているのでしょうか。
一般社団法人 日本自動車販売協会連合会の調べによる、2019年の累計売上台数をお伝えします。
最後にクーペの歴史について、ご説明しましょう。
日本ではじめて生まれたクーペは、1932年製の「ダットサン10型」です。
2車席でハードトップのものを、クーペと呼んでいました。
1933年にダット自動車製造の製品を継承する形で、日産自動車が創業しました。
1936年には「ダットサン15型」が誕生し、セダンやフェートン、ロードスターにクーペが加わりました。
1960年には、マツダから「R360クーペ」が発売されました。
「R360クーペ」は、1960年の累計生産台数23,417台で、軽乗用車の生産シェア64.8%に達しました。
また「R360クーペ」は、国産車最軽量の380kgだったこともあり、燃費と走行性能の向上にも寄与しました。
1965年には日産自動車から、「シルビア」が発売されました。
さらに1968年には、いすゞ自動車の「117クーペ」が誕生しました。
乗用車の生産台数がトラックを抜き、マイカー時代の到来を予見させた頃です。
クーペは、優雅なデザインが魅力の車です。
現実から離れ、非日常を味わうにはおすすめな車だといえるでしょう。
※記載の情報は、2020年2月時点の内容です。
インターネットから申し込むと、
初年度最大21,000円割引
DD200221-2