ガソリンスタンドの価格表には、レギュラーガソリン、ハイオクガソリンと並んで軽油の価格も表示されています。軽油燃料はどのような車に使われ、ガソリンと軽油には違いがあるのでしょうか。軽油の特徴や軽油を使う車、ガソリンと軽油の違い、給油の際の注意点などについてご説明します。
軽油は、ガソリンや灯油などと同じく、原油を原料として作られる石油製品です。
日本では、原油の99%以上を海外から輸入しています。
軽油は、無色透明から若干黄色味を帯びたような色をしています。本来は、無色から薄い黄色をしていますが、なかには、他のオイルと区別をするために、エメラルドグリーンに着色されている場合もあります。
ガソリンも本来は無色透明ですが、他のオイルと区別するためにオレンジ色に着色されています。
そのため、ガソリンと軽油は見た目で判断することができますが、着色されていない軽油の場合には、無色透明の灯油と軽油を色で判断することは難しくなります。また、セルフ式のガソリンスタンドでは、軽油の給油ノズルには緑色が使われています。
これは、消防法で定められているルールで、すべてのガソリンスタンドにおいて、軽油には緑色の給油ノズルが付けられています。
軽油は、固まりやすさを示す流動点の違いによって特1号、1号、2号、3号、特3号の5種類に分類されています。
流動点が高く、気温が下がると固まりやすい特1号、1号は夏場に、流動点が低く、低温でも固まりにくい2号は冬季に、より流動点の低い3号、特3号は寒冷地で使用されるなど、季節や利用する地域によって使い分けがなされています。
軽油とガソリンでは、沸点が異なります。軽油の沸点は240度〜350度、ガソリンの沸点は30度〜180度です。
それぞれその範囲で、留出されます。
これは、ガソリンは、常温常圧の状態でも燃焼しやすく、軽油は高温高圧の状況下で燃焼することを意味しています。また、軽油はガソリンよりも高出力で熱効率がよいという特長があります。
ディーゼル車は、軽油を燃料として動くディーゼルエンジンを搭載した自動車のことです。ディーゼルエンジンの特長は、パワーの強さと燃費のよさです。
バスやトラック、ダンプカーなど、大型車両の多くは軽油を燃料とするディーゼルエンジンを採用しています。
ディーゼルエンジンは、パワーの強さを活かして、車両重量が重たい大型車でも加速や坂道発進をスムーズに行うことができるため、大型車両にはガソリンエンジンよりもディーゼルエンジンが向いているといえます。また、乗用車でもディーゼルエンジンを搭載している車両があります。
以前のディーゼル車は、大気汚染物質の排出量が多いことが問題視されていましたが、現在では、クリーンディーゼルと呼ばれる大気汚染物質も二酸化炭素の排出も抑制する環境面に配慮したエンジンが開発されています。
ディーゼル車とガソリン車では、エンジンの作りが違うため、誤ってディーゼル車にガソリンを給油してしまった場合には、燃料噴射ポンプが破損するなど、重大な故障につながる恐れがあります。
ディーゼル車に誤ってガソリンを給油してしまい、車が動いた場合でも次第にパワーが落ち、排出ガスに白煙が混じるようになって、噴射ノズルの故障にいたります。
万が一、ディーゼル車にガソリンを入れてしまった場合には、すぐさまエンジンを切り、自動車販売店に連絡をするようにしましょう。
軽自動車は、ガソリン車であり、軽油を燃料とする車ではありません。しかし、セルフ式のガソリンスタンドが普及したことにより、軽自動車という名称から軽油を連想し、軽自動車に軽油を給油してしまうケースが発生しています。
ガソリン車に軽油を入れて走行すると、初めは走行することができていても、不完全燃焼によって点火プラグに汚れが付着し、白煙が上がってエンジンが止まってしまいます。
路上でエンストし動けなくなってしまうと、事故につながる恐れもあります。軽自動車の燃料は、軽油ではなくガソリンであることを忘れることのないよう、注意が必要です。
軽油は、ガソリンや灯油などと同様に、原油から精製される石油製品です。軽油は、パワーが強く、燃費効率がよいという特長から、大型バスやトラックなど大型車両の燃料として用いられています。
軽油という名前から、軽自動車に軽油を給油してしまうケースなども発生していますが、ガソリン車とディーゼル車ではエンジンの作りが違うため、ガソリン車に軽油を給油してしまったり、ディーゼル車にガソリンを給油してしまったりすると、エンジン部分の故障につながってしまいます。
セルフのガソリンスタンドの場合は、軽油のノズルは緑色になっています。給油の際には、燃料の種類を間違えることのないよう、くれぐれも注意するようにしましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をぜひご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2024年2月時点の内容です。
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