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オイルシールとは。規格や種類。取り付ける向きや交換、プーラーについて

画像提供元:武蔵オイルシール工業株式会社 画像の転載使用などは禁じられています

オイルシールは、機械部品のオイルを正常に機能させるために用いられるパーツです。

本記事では、自動車に使われるオイルシールの構造や種類などの知識を踏まえたうえで、メンテナンスに必要な工具や、オイルシールに漏れが生じた際の交換・外し方などについてご説明します。

オイルシールとは

画像提供元:武蔵オイルシール工業株式会社 画像の転載使用などは禁じられています

まずオイルシールがどのような部品なのかについて、その役割や基本構造についてご説明します。

オイルシールの意味と役割

オイルシールは、文字通りオイル(油)をシール(封じる)する部品のことをいいます。

主に機械部品の回転軸とケースの間を密閉し、オイル漏れを防止する役割をもつパッキンの一種です。

また同時に、オイルシールがあることで外部から機械内部への異物の混入も防ぐことができます。

自動車においても、エンジンまわりのクランク軸やメタル軸受といった「回転する軸とケースのすきま」「往復する軸とケースのすきま」からのオイル漏れを防ぐために、このオイルシールが使われています。

オイルシールの基本構造

では、オイルシールは「軸とケース」のすきまをどのように密閉しているのでしょうか。
その基本構造を見てみましょう。

オイルシールは、主に以下のような部品で構成されています。

  • 軸に密着して機械のオイル漏れを封じ、異物の混入をガードする「リップ」
  • リップを軸に締め付ける役割を果たす「バネ」
  • ハウジング(その機械のケース)にオイルシールを固定する剛性を与える「金属環」
  • オイルシールをハウジングに固定する「はめあい部」

上の図の通り、オイルシールは金属環にゴム製のリップを一体成形し、組み込まれたバネの力で軸を締め付けることにより、オイル漏れの防止と異物混入を防いでいます。

オイルシールの種類と規格

さまざまな機械部品に使われるオイルシールだけに、その種類や規格は多種多様です。

各JIS記号に対応するものや、機能も一般的なものから圧力のかかる場合に使用される「耐圧型」、軸端からオイルシールが組み込めない場合に使用される「割型」などがあります。

たとえば、オイルシールを手がけるキーパー株式会社のウェブサイトでは、さまざまなオイルシールの規格やタイプを一覧表で閲覧することができます。

オイルシールプーラーとは

次に、オイルシールプーラーと呼ばれる工具について、ご説明します。

オイルシールプーラーとは、どのような工具なのか

オイルシールプーラーとは、ハウジングに固定されているオイルシールを抜き取るための工具です。

工具の先端についた爪をオイルシールの裏側に差し込み、押し引きすればテコの原理でハウジングに埋め込まれたシールを抜き取ることができます。

対象となるハウジングを傷つけないようにローラーの支点が移動するもの、作業部位に合わせて角度が何段階にも調節できるものなどさまざまなタイプが発売されています。

用途によって、最適なオイルシールプーラーを選ぶことができます。

オイルシールプーラーは、どこで手に入るのか

近隣のカー用品店やホームセンターなどでオイルシールプーラーが見当たらないという方は、ネットショップで検索してみましょう。

楽天市場やAmazonの他、モノタロウなどDIY工具や資材を扱う通販サイトで、オイルシールプーラーを購入することができます。

オイルシールの交換

次にオイルシールに不具合が生じた際の交換や、メンテナンスのポイントについてご説明します。

オイルシール交換の目安

オイルシールの交換時期の目安は、走行距離10万km、使用期間10年程度です。
経年劣化などにより以下のような不具合が生じた場合は、新品への交換が必要です。

  • オイルのにじみが見られた場合
  • リップ部分に傷や変形がある場合
  • オイルシールに異物が付着し取り除けない場合

できれば、オイルシールににじみやもれが見られる前に、予備整備を行うことが望ましいです。ブレーキ点検やベルト交換の際に、オイルシールの交換も行っておきましょう。

オイルシールの周辺にオイル漏れがあるときは

オイルシールに異常がない場合でも、異物が付着したままで運転している間にシャフト(軸)が摩耗し、オイルが漏れることがあります。

このような場合は、まずオイルシールと取付け部の洗浄を行います。

摩耗したシャフトを交換しない場合は、オイルシールが摺動する位置をずらす「シム調整」によって機能を回復できる場合があります。

オイルシールの外し方

オイルシールの抜き取りは以下のような手順で行います。
作業時には、シャフトをテーピングなどで保護するなど各部品を傷つけないよう配慮が必要です。

  1. テフロンシートを、シール内径のリップ部とシャフトの間に差し込みます。
  2. テフロンシートとシール内径の間にオイルシールプーラーを押し込み、シールの裏面に爪をかけます。
  3. オイルシールプーラーの当て金とハンドルの押し引きにより、テコの原理でシールを抜き取ります。

詳しくは、オイルシールプーラーの取扱い説明書やメーカーのウェブサイトなどを参照してください。

オイルシールの向きなど交換時の注意点

オイルシールをハウジングに圧入する際には、主に以下のような点に注意が必要です。

軸・ハウジングの汚れ

オイルシールや軸の部分、ハウジング穴に異物がないかを確認します。
ゴミや汚れがある場合は、きれいなウエスで拭き取ります。
圧縮空気による洗浄も効果的です。

オイルシールの向き(取付け方向)

オイルシールには、取付けの「向き」があります。
リップをオイル側(シール背面が外気側)にして挿し込みます。

圧入は均一に

オイルシール圧入の際には、オイルシールを変形・損傷しないよう注意が必要です。

ハウジング穴に対して水平にシールを置いてから、均一に力を加えて組み込みます。
勢いをつけて押し込んだり、傾けて入れたりしないようにしましょう。

まとめ

オイルシールの概要や、シール交換の目安や専用の工具を使った交換などについてご説明しました。

オイルシールは外気から機械内部を密閉する役割を持つ、デリケートなパーツだといえるでしょう。

他の自動車部品と同様に、オイルシールも安全に関わる重要な機械要素です。
技術に自信のない方は必ずプロに相談のうえ交換・修理を行い、車を万全の状態に保ちましょう。

最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をぜひご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。

※記載の情報は、2020年9月時点の内容です。

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