車を運転しているとき、ドライバーの視界にはさまざまな死角ができます。
こうした死角をできるだけなくすために、車には必ずバックミラーが付いています。
ルームミラーもその一つです。
ルームミラーに液晶ディスプレイを搭載し、車体後部にとりつけたカメラで映像を映し出すシステムを備えたルームミラーモニターなど、さまざまな機能を持つルームミラーも登場し、その安全性は大きく高まっています。
本記事では、ルームミラーの役割から種類、車検など法的な規定、ルームミラーモニター、ドライブレコーダー付きルームミラーなどご説明します。
ルームミラーはバックミラーの一つです。
車室内天井のフロント中央に設置され、後続車など車の真後ろを確認する役割を担っています。
また車の後部座席の子どもが乗っている場合などの、後部座席の安全確認の役割も担っています。
なお、バックミラーには、ルームミラーの他にフロントボンネットの端に設置されるフェンダーミラー、フロントのドア外側に設置されるドアミラーがあります。
ルームミラーは近年、モニター化が進むなどさまざまな機能が搭載されるようになっています。
ここでは最新のルームミラーの一部をご紹介します。
夜間のドライブなどは、後方車のライトが眩しくてルームミラーが見えづらくなることがしばしばあります。
こうした問題を解決するのが防眩機能付きルームミラーです。
夜間の眩しい光を抑えながらもくっきりと後方を映し出すことができます。
防眩機能付きルームミラーには手動式と自動式のものがあるので、自分にとって使用しやすいものを選びましょう。
車体後方に取り付けたカメラが映した映像を見ることができるルームミラーです。
状況に応じてカメラ映像とミラーとを切り替えることができ、バック駐車の際などの安全確認にも最適です。
ドライブレコーダーは、事故や煽り運転にあったときなどのために役立ちます。
ドライブレコーダー付きルームミラーは、運転時の視界を遮ることがないよう、ルームミラーの背面にドライブレコーダーを設置しています。
前後録画が可能なものや駐車監視装置が付いたものなど種類もさまざまです。
速度違反取締りレーダーなど、運転中に注意すべきポイントや施設などを検知するレーダー探知機とルームミラーが一体化したものです。
高速道路の入り口などで逆走した際に警告音で知らせるタイプもあり、高齢者など運転に不安がある人にもおすすめといえます。
ルームミラーには大きく分けて平面鏡、曲面鏡の2種類があります。
曲面鏡の視野を広げた緩曲面鏡も入れると3種類となります。
それぞれの特徴についてご説明します。
平面鏡は、後方との自然な距離感がつかめるのが特徴です。
その反面、視野が狭いという特徴を持ちます。
曲面鏡は、平面鏡と比較して視野がワイドなのが特徴です。
しかし、映るものは全体的に小さく、自然な距離感は望めません。
距離感をつかむには慣れる必要があります。
緩曲面鏡は、平面鏡と比較して視野がワイドで、さらに曲面鏡と比較して距離感が自然につかめるなどの特徴があります。
平面鏡、曲面鏡それぞれのメリットを活かしているのが緩曲面鏡です。
ルームミラーは自分で比較的簡単に交換できます。
ルームミラーの交換は、既存のルームミラーにそのまま被せるタイプのものと、ルームミラーを丸ごと交換するタイプがあります。
それぞれの特徴を把握して、自分の車に適したものを交換することをおすすめします。
既存のルームミラーにそのまま装着するタイプのルームミラーです。
既存のルームミラーの上から装着するだけなのでとても簡単に交換できますが、走行中の振動などで脱落することもあるので注意しましょう。
ルームミラーの外し方や取付方法は、基本的に車種ごとに違います。
近年の日本車は、「ウェッジマウント」方式というフロントガラス状の金属ベースにルームミラーを挟み込んで固定するものが主流となっています。
「ウェッジマウント」方式は、取り付けも取り外しも簡単なのが特徴です。
なおルームミラーを丸ごと交換する場合は、自分の車と交換したいルームミラーが適合しているかどうか、適合車種一覧表などで確認しましょう。
バックミラーの設置は法令で定められた義務です。
バックミラーを設置していないと車検に通ることはありません。
ルームミラーなどのバックミラーは、法的には後写鏡といいます。
後写鏡の設置は道路交通車両法44条で定められており、バックミラーを設置していない車は公道を走行することはできません。
またバックミラーをどのように設置すべきかといった設置基準も、道路交通車両法で定められています。
さらにバックミラーの取付方法、取付位置なども道路運送車両法で定められています。
こうした設置基準、取付方法、取付位置などは車検の際に確認され、もし基準外であれば車検に通らないことになります。
出典:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.05.28】〈第1節〉第68条(後写鏡等)
バックミラーを装着することは法令で定められた義務です。
道路交通車両法では「運転席から左右の外側線上後方50メートルまでが見えること」などのバックミラーの取付基準、取付方法、取付位置が決められています。
ワンボックスカーなど、車種によってはルームミラーでは後ろが見えない車もあります。
こうした車は、フェンダーミラーやドアミラーでこの基準を満たし、正しく設置されていれば車検に通りやすくなります。
しかし、ルームミラーは、車の真後ろの状況を正確に把握する機能を備えた安全装備です。
車検に関係なくルームミラーは必ず設置し正しく使用してください。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2020年2月時点の内容です。
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