ホイールオフセットや、ホイールインセットという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
ホイールオフセット(ホイールインセット)を正しく理解していないと、ホイールの交換を行うときなど、ホイールオフセットの変更や加工を行う際にトラブルとなってしまう可能性もあります。
本記事では、ホイールオフセット(ホイールインセット)の概要、ホイールオフセットの計算方法、変更や加工時の注意点についてご紹介します。
ホイールオフセット(ホイールインセット)とは、ホイールの幅(リム幅)の中心線から取り付け面までの距離のことで、タイヤにホイールをセットするときの基準となるものです。
ホイールオフセットは、車種ごとに異なりますが、3つに分類することができます。
中心線よりも装着面が内側に入るものがアウトセット(マイナスオフセット)、装着面が中心線に揃うものがゼロセット(オフセット±0)、装着面が外側に出るものがインセット(プラスオフセット)と呼ばれます。
ホイールオフセットは、2008年にJATMA(日本自動車タイヤ協会)の提唱によって、国際基準に合わせて正式名称をホイールインセットに変更されています。
しかしながら、日本では従来通りのホイールオフセットという呼び方が浸透しており、現状ではオフセットとインセットの両方の呼称が使用されています。
乗用車用のホイールサイズの表記方法はいくつかあります。
一例として「15×6 1/2 J 5 114.3 45」のように書かれている場合、「リム径×リム幅 フランジの形状 ボルト穴数 P.C.D. インセット」を表しており、この場合のホイールオフセット(ホイールインセット)の値は45です。
また、ホイールサイズは、ホイールの内側などにも刻印やステッカーなどによって表記されていることがほとんどとなっています。
車の取扱説明書には、標準のタイヤサイズが書かれています。
また、装着しているタイヤを見ると、タイヤのサイドウォールにもサイズが刻印されています。
たとえば、「195/65 R 15 91 H」と書かれている場合は、「タイヤ幅の呼称/偏平率 タイヤの構造 リム径の呼称 ロードインデックス 速度記号」を表しています。
ホイールを交換する際には、自分の車に適合しているホイールなのかどうかを確認しなければなりません。
そのため、これまでと違うホイールを使用する際には、ホイールオフセットを計算する必要があります。
ホイールオフセットを計算するためには、標準ホイールのリム幅、オフセット値、交換する予定のホイールのリム幅、オフセット値が必要になります。
ホイールのリム幅の単位はインチ、オフセットの単位はmmで表記されているため、ホイールオフセットを計算するためには、リム幅をmm単位に置き換えなければなりません。
1インチは25.4mmです。
まず、標準のホイールと新しく取り付けるホイールのリム幅をmmに変換して2で割るとリム幅の中心までの長さがわかります。
次に、この値にそれぞれのオフセット値をプラスもしくはマイナスすることで、取り付け面からホイールの外側・内側までの距離を算出することができます。
標準のホイールと新しいホイールの取り付け面からの距離を引き算すると、ホイールを替えたときに外側・内側に今よりもどの程度出っ張ったり、引っ込んだりするのかがわかるようになります。
車のホイールをドレスアップする際などに行われることが多いのが、インチアップです。
タイヤの外径はそのままに、ホイールサイズを大きくすることで、ルックスを向上させる他、タイヤの剛性が増して、走行性をアップさせる効果があります。
インチダウンは、タイヤの外径は変更せずに、リムの外径を一回り小さくすることです。
ハンドリングが軽くなる、タイヤの価格が安くなるなどのメリットがあります。
車種によってフェンダーやサスペンションなどとの間隔は異なります。
インチアップを行うときには、ホイールオフセットの計算上は問題がなくても、タイヤがサスペンションやフェンダーに接触してしまうことがあるので注意が必要です。
インチアップを行うと、走行音が大きくなります。
また、転がり抵抗が大きくなるため、タイヤと路面の摩擦が大きくなり、タイヤの摩耗が進行しやすくなる他、燃費が悪化する可能性もあります。
タイヤが車体からはみ出しているような場合は、法律違反となり車検時の保安基準に不適合となってしまいます。
タイヤのはみだし装着は、走行上も非常に危険なものです。
ホイールオフセットを変更・加工するには、専門業者に相談するなどして安全確認を十分行うことをおすすめします。
ホイールオフセット(ホイールインセット)についてご説明しました。
ホイールオフセットは、ホイールの中心とディスク内面との距離のことで、タイヤにホイールを取り付ける際の基準となるものです。
ホイールオフセットは、標準のホイール仕様から計算することができますが、タイヤが車体に干渉してしまう場合もあります。
ホイールオフセットの変更や加工は、慎重に行いましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2020年5月時点の内容です。
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