更新日:2023年12月28日
公開日:2022年3月27日
車をドレスアップしたり、走行性能を自分好みに変更したりするために、ホイール交換を検討している人もいるのではないでしょうか。
ホイールを交換する際は、ホイールサイズを確認し、ホイールマッチングを行う必要があります。
ホイールマッチングをするには、ホイールサイズの表示方法や見方を理解しておかなければなりません。
ホイールサイズとタイヤサイズの見方や適合の調べ方、インチアップやインチダウンのメリット・デメリット、自分の車に適合するマッチング検索ができるウェブサイトなど、ホイールマッチングについてご説明します。
車のホイールは、タイヤの内側にはめ込む車輪状のパーツです。ホイールの材質はスチールやアルミ合金で作られているものがほとんどです。
ホイールには主に次の3つの役割があります。
ホイールは、エンジンやモーターが生み出す動力で回転する車軸の運動を、タイヤに伝える役割があります。
ホイールを軽量にすると、ハンドリングやブレーキ、乗り心地など、走行性能を高めることができます。
デザインや材質などが異なるホイールに交換すると、高級な印象やスポーティな印象にイメージを変えられます。ホイールにはデザイン性を高め、車の雰囲気を変える効果もあるのです。
ホイールサイズはホイールの裏面に以下のように表示されています。ホイールサイズの表示例をもとに適合するホイールの調べ方をご説明します。
車のホイールを交換する際は、ホイールのマッチングがとても重要です。たとえお気に入りのホイールがあったとしても、タイヤにマッチングしなくては装着することはできません。
ホイール選びをする前に、必ず自分の車のタイヤの外径やホイールサイズを確認し、それらにマッチングするホイールを選ぶようにしましょう。
リム径とは、ホイールの直径のことで、インチサイズで表示されます。上の例の場合、リム径は17インチです。
リム幅とは、ホイールの幅のことで、インチサイズで表示されます。上の例の場合は、リム幅は7 1/2インチです。
フランジは、ホイールとタイヤが接する部分の形状です。
フランジ形状は、ホイールサイズ表示にあるJなどの単位で、サイズによってアルファベットで表示されます。他にJJ、Bなどに分けられます。
また、たとえばJの場合、J数が増えるとホイール幅が広くなり、見た目の変化とともに安定性などが高まるメリットがあります。
ホイールを車に装着するためのボルトの穴の数です。4穴、5穴が一般的です。
P.C.D.とは、ボルト穴の中心を結んでできた円の直径のことです。ミリ単位で表示されます。国産車では100mmまたは、114.3mmが主流です。
インセットとは、ホイールの中心線から取付け面までの距離のことです。
ホイールの中心線から見たときに、取付け面が外側に出っ張るのか、内側に引っ込むのか、インセットの調整で変わります。
ミリ単位で表示され、プラスになるとホイールが奥に引っ込み、マイナスになると手前に出っ張る形となります。
上の表示例では、インセット55となっているため、車体に取り付けたときに、ホイール全体が55mm奥に引っ込む形状のホイールであることがわかります。
リム幅は7 1/2という表示以外に、7.5Jという表示もありますが、サイズは当然同じものです。またボルト穴数やP.C.D.が異なるホイールは物理的に取付けできないので、注意しましょう。
純正のホイールからサイズ違いのホイールに交換する場合、インチアップとインチダウンの2つの方法があります。それぞれの意味とメリット・デメリットを確認しましょう。
インチアップとは、タイヤの外径を変えずに、ホイールサイズ(リム径)を大きくすることをいいます。
インチアップのメリットとデメリットは以下のような点です。
インチダウンとはタイヤの外径を変えずに、ホイールサイズ(リム径)を小さくすることをいいます。
インチダウンのメリットとデメリットは以下のような点です。
ホイールを変える場合は、タイヤの外径サイズが大きく変わらないように注意しましょう。
インチアップ、インチダウンのどちらかにする際も、純正ホイールとタイヤを組み合わせた外径サイズと変わらないタイヤを選ぶようにします。
タイヤには、以下のようにタイヤサイズが表示されています。
タイヤの外径はタイヤのサイズ表示からタイヤ幅、偏平率、リム径を調べたうえで
タイヤ幅(mm)×偏平率(%)×2+リム径(インチ)×25.4※=タイヤの外径
の計算式で算出します。
※1インチ25.4ミリ
タイヤは銘柄によって、同じサイズ表示でも外径や幅は若干異なります。誤差の範囲ですが、念のためタイヤメーカーのウェブサイトなどで外径を確認するとよいでしょう。同じサイズでも銘柄やホイールとの組み合わせで、乗り味がかなり変わります。インチアップの場合、タイヤの接地面も横長になるので、同等の接地面積を確保するためにタイヤの幅もサイズアップさせるのが一般的です。
ホイールのインセットとは、ホイールの中心線とホイールの取付け面とのズレを表す数値です。
ホイールの中心線上に取付け面があるものがゼロセット(±ゼロ表記)です。
中心線よりも外側ならインセット(+表記)、中心線より内側ならアウトセット(−表記)と呼ばれます。
ホイールが基準よりもはみ出してしまったり、フェンダーに当たってしまったりすることがあれば、保安基準違反となり、車検に影響する可能性があります。
ホイール交換の際には、インセットの数値も確かめましょう。
ホイールマッチングの検索サイトを利用することで、自分の車に適合するホイールを探すことができます。自動車メーカー、車種、型式、年式などを選択するだけで簡単に検索することができるので、とても便利です。
ホイールを変えると見た目を自分好みに変更できたり、走行性能を高めたりすることができます。
ホイールを変える際には、ホイールサイズとタイヤの外径サイズを確認することが大切です。
インチアップやインチダウンをする際にも、自分の車に適合するホイールとタイヤを選ばないと、走行に支障が出たり、車検に通らなかったりする可能性があります。
ホイール交換を検討する際には、ホイールマッチングの検索サイトなどを利用し、自分の車に適合したホイールを選びましょう。
※記載の情報は、2023年10月31日時点の内容です。
1965年生まれ。芝浦工業大学工学部機械工学科卒。トヨタ直営販社の営業マン、輸入車専門誌の編集者を経て自動車ジャーナリストとして独立。さまざまな自動車雑誌の他、エンジニア向けのウェブメディアなどに寄稿している。
近著に『電気自動車用パワーユニットの必須知識』(日刊工業新聞社)、『エコカー技術の最前線』(SBクリエイティブ)、『図解カーメカニズム基礎講座パワートレーン編』(日経BP社)がある。
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒのに関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
インターネットから申し込むと、
初年度最大21,000円割引