更新日:2024年4月15日
公開日:2020年7月27日
プロテクターは、事故による転倒や接触の衝撃から身体を守るために重要なアイテムです。バイクに乗っている時間を安全に楽しむには、長距離のツーリングだけでなく街乗りであっても、プロテクターの着用が大切です。とはいえ、何をどのような基準で選んだらよいか、わからない方も多いでしょう。
プロテクターを着用する必要性を述べたうえで、バイクプロテクターの種類や選ぶ基準、効果についてご説明します。走行シーン別のおすすめプロテクターの特徴も説明しているので、購入を検討している方は、参考にしてみてください。
ポイント
バイクプロテクターとは、ライディングのときに着用する防具であり、事故による転倒や接触の衝撃から受ける身体のダメージを軽減するためのものです。まずは、バイクを運転する際にプロテクターを着用するべき理由をご説明します。
過去5年の都内の二輪車乗車中の交通死亡事故における致命傷部位では、「頭部」の割合が49.7パーセントで最も高く、次いで「胸部」が25.7パーセントと高くなっています。
バイクの運転時は身体がむき出しであり、事故が起きた際に、自動車のように身体を保護してくれる車体やエアバッグなどがありません。身体が投げ飛ばされたときの衝撃は強く、大きなダメージを受ける可能性があります。ヘルメットだけでは安全性は不十分であるため、安全性を高めるにはプロテクターを着用し、胸部や腹部も守ることが必要です。
バイクプロテクターの着用は、ヘルメットとは異なり義務化されていませんが、万が一の事故に備えて着用することが大切です。
警視庁の調査結果では、胸部プロテクターの着用率はわずか9.2%であり、着用しない理由について60%以上が「面倒」「値段が高い」と回答しています。
しかし、自動車の約3.7倍の致死率があるバイクは、運転時にプロテクターを着用することで、命を守る可能性を高められます。また、安心感を得られ、気持ちに余裕を持って安全な運転ができるのもメリットです。
バイクは自動車に比べるとバランスが取りにくく、道路の凹凸や路面状況の変化、並走する大型トラックからの風圧などの外的要因によって、接触や転倒につながる恐れがあります。
事故による身体へのダメージをできるだけ小さくするためにも、プロテクターの着用は必須ともいえるでしょう。
身体を事故の衝撃から守ってくれるプロテクターですが、常に重装備だと負担や疲労のもとになり、便利な移動手段としてバイクの長所を生かせない場面も出てくるでしょう。プロテクターを選ぶ際は、季節や走行シーンなどの状況に合わせて検討するのがおすすめです。
ここからは、走行シーン別におすすめのバイク用プロテクターを説明します。プロテクターの種類や選び方を先に知りたい方は、「バイク用プロテクターの種類と特徴」をご覧ください。
事故は季節を問わず、真夏でも起きる可能性があるため、どれほど暑くてもプロテクターの着用は欠かせません。とはいえ重装備のプロテクターを着用して熱中症になってしまっては本末転倒です。
夏に着用するプロテクターには、以下のように走行風を取り入れられたり、暑さを和らげられたりするようなプロテクター内蔵のジャケットやパンツを着用しましょう。
冬に着用するプロテクターは、事故の衝撃だけでなく、寒さからも充分に守ってくれるものでなければなりません。防寒対策は、運転中に身体が冷えてしまうのを防ぐだけでなく、安全に走行するためにも重要です。
バイク走行時の体感温度は、実際の気温より大幅に低くなるため、しっかり着込んでも、思いの外身体が冷えやすくなります。手がかじかんだり筋肉が縮こまったりと身体がうまく動かなくなると、思わぬ操作ミスが生じて大きな被害につながりかねません。
また、寒さで脳への血流が低下して集中力が落ちてしまい、道路の凹凸や路面状況の変化にすばやく対応できなくなる恐れもあります。
冬のバイクウェアには、高い防寒性とプロテクションが兼ね備えられたジャケットやパーカー、オーバーパンツも多数発売されています。
以下のような防寒ウェアもあわせて活用し、充分に防寒対策を施しましょう。
また、プロテクターではないものの、貼るタイプの使い捨てカイロも、手軽に身体を温められるため、ライダーに人気があります。
長時間の運転は疲れやすく、転倒の危険性が高まります。転倒によるケガを防ぐためにも、胸部や腹部だけでなく、ろっ骨を守る脇腹プロテクターや肩・肘・膝などの関節プロテクターをフル装備し、安全性を高めましょう。
フル装備をする際は、正しいライディングポジションを保つためにも、身体にあったプロテクターを着用し、動きやすくする必要があります。
高速道路での運転では、視野が狭くなったり、カーブの強い遠心力で横滑りの危険性があったりと、より高い運転スキルが必要です。高い集中力が必要にも関わらず身体に合わないプロテクターを着用していると、正しいライディングポジションが取れず、疲れが溜まりやすい状態になってしまいます。
万が一の事故に備えつつも、長時間の着用にも耐えられるプロテクターがおすすめです。山道や砂利道などのオフロードを走る際には首のプロテクターを装着し、安全性をさらに高めましょう。
買い物や通勤などの街乗り目的にバイクを運転する場合は、運転時間が比較的短いことや出勤後の着替えの手間などを理由に、プロテクターの着用が軽視されがちです。
しかし、警視庁の事故統計によると、バイクの死亡事故の半数は出退勤時に起きています。街乗りだからといって軽装をしていると、万が一事故が起きた際に命を落としてしまう恐れがあります。
街乗りでバイクを運転する際は、パーカーやデニム、カーゴパンツにプロテクション機能を備えた、普段着感覚で利用できるプロテクター内蔵ウェアをうまく活用しましょう。
バイクプロテクターには、各部位にパーツを装着する単体タイプと、ジャケットやパンツに内蔵しているタイプの2種類があります。
単体プロテクターは、胸部や背中、膝、肘など各部位を個別に守るためのものです。ベルトやゴムバンドなどで装着するのが一般的ですが、プロテクターを付け替えできるように設計されたウェアと組み合わせても使用します。
暑い夏にはメッシュ素材にして通気性を高めたり、オフロードの走行時には耐久性を高めたりと季節や走行シーンに合わせた付け替えが可能です。また、好きな服装の下に装着することで、安全性を保ちながらファッションを楽しめるのも魅力のひとつです。
ウェア内蔵プロテクターとは、インナーやジャケット、パンツなどのウェアにプロテクターが内蔵されているものです。ウェアとプロテクターが一体化しているため、脱ぎ着がしやすく、付け替える手間もありません。
インナープロテクターには、半袖や長袖・ベストなどの上半身用、ロングパンツやショートパンツといった下半身用など、さまざまなタイプのものが発売されています。
肌に1番近いインナーウェアであるため、脱ぎ着は容易ではありませんが、上から好きな服を着られるため、ファッションを楽しめます。なお、プロテクターの上から洋服を羽織ると動きにくくなる可能性があるので、ストレッチ性やサイズ感にゆとりがあるアウターがおすすめです。
ジャケットとプロテクターが一体となっており、アウターとして羽織るだけで身体を事故の衝撃から守れます。
プロテクター内蔵のジャケットを選ぶ際は、胸・背中・脇腹・肩・肘などすべての部位にプロテクターが内蔵された「フルプロテクション」タイプがおすすめです。製品によっては、一部の部位にプロテクターが内蔵されていないものもあるため、そのような場合は、別途プロテクターを用意する必要があります。
プロテクター内蔵のパンツは、フルプロテクションタイプであれば膝や腰、お尻までしっかりガードしてくれます。その他、ライディングパンツには摩擦に強い素材を使用しているものや、夜間の被視認性を高めるリフレクターがついているものがあり、事故を防いだりダメージを和らげたりするための工夫が施されています。
バイク用のプロテクターにはさまざまな種類があるため、選ぶ基準は人によって異なります。どのように選んだらよいか迷ったら、守りたい部位やプロテクターの素材から選ぶのがおすすめです。
転倒した際にケガをしやすい部位には、それぞれプロテクターが用意されています。すべての部位を守るべきではありますが、万が一に備えて、死亡リスクの高い部位を優先的に検討するとよいでしょう。
胸部は頭部に次いで死亡リスクが高いため、特に守るべき部位であるといえます。
胸部プロテクターは、左右に分かれているタイプと一体型のものがあり、豊富な素材から選ぶことが可能です。ライディングジャケットに標準装備されていることも多いなか、大切な胸部を守りつつ外見をすっきり見せられるインナープロテクターも人気です。
バックプロテクターは、脊髄を守るためのプロテクターです。事故で一命を取り留めても、脊髄を損傷すると後遺症が残り、今後の生活に支障が出てしまう恐れもあります。
背中と胸部を一緒に保護できるベスト型やジャケット型などのプロテクターを装着して、背中を守ることも大切です。
警察庁の調査によると、バイク事故で最も多く重軽傷を負った部位は脚部でした。特に膝軟骨の間にある半月板は、損傷してしまうと自然治癒が難しく、ときには手術が必要になる可能性もあります。
正しく装着すれば、膝プロテクターをしても膝の曲げ伸ばしに支障はなく、バイクの運転にも影響はありません。
ズボンやインナーパンツに内蔵しているタイプや単体タイプから選べます。ウェア内蔵タイプのライディングパンツを利用する際は、膝プロテクターの位置がずれると動きにくいので、適切に調整することが大切です。
肘は、転倒した際に打ち付けやすい部位です。利き腕は、使えなくなってしまうと日常生活に支障が出るため、肘プロテクターの装着がおすすめです。
ジャケットやインナー(長袖)に内蔵しているタイプや単体タイプから選べます。
プロテクターの素材には、ハードタイプとソフトタイプがあります。それぞれメリットが異なるため、着用する部位や装着したときの印象で使い分けるとよいでしょう。
ハードタイプのプロテクターは、胸部や背中の特に致命傷になりやすい部位におすすめです。おもにプラスチックや硬化ウレタンなどの硬い素材でできており、ソフトタイプより硬い分、安全性が高いと考えられています。身体の形に合わせて作られているものの、装着した際に窮屈さや違和感を覚える可能性もあります。
ソフトタイプのプロテクターは、おもにウレタンなどの柔らかい素材でできているため、膝や肘、肩など、よく動かす関節部位におすすめです。動きやすいのはもちろんのこと、着心地がよく、圧迫感のないスリムな見た目でもあるため、プロテクター初心者でも抵抗感なく取り入れられます。
また、PORON XRDやD3Oといった、普段は柔らかく衝撃を受けると硬化する素材が使われた、安全性の高いプロテクターもあります。
また、エアバッグ式のプロテクターもおすすめです。やや高価ですが、安全性の高さや見た目、手軽さから注目が集まっているプロテクターです。転倒などの衝撃があった際にエアバッグが首から腰あたりまで広範囲を保護できるうえ、普段着用しているジャケットの中に身につけるだけなので、自然な見た目でいられます。
プロテクターの着用は、大切な命を守りケガの程度をできるだけ抑えるためにも重要です。
買い物や通勤の街乗りであっても、プロテクターを着用しましょう。また、プロテクターは衝撃を緩和してくれますが、たいていの事故は地面をスライドしてしまうので、引き裂き強度に優れた素材のジャケットやパンツを履くとさらに万全です。
とはいえ、プロテクターはあくまで不測の事態に備えるものでしかありません。何よりも事故を起こさないことが基本であることを忘れずに、日頃から自分の身を守る安全な運転を心がけましょう。
日本国内ではプロテクターに関しての規格は存在しませんが、ヨーロッパのCE規格を取得している製品も多数存在します。CE.LEVEL1とCE.LEVEL2が存在し、CE.LEVEL2の方が安全性は高くなります。防御力を意識して選びたいなら参考にしても良いでしょう。
インターネットから申し込むと、
初年度最大10,500円割引※