更新日:2024年5月17日
公開日:2019年11月7日
二輪車でブレーキをかける際は、エンジンブレーキをかけながら前輪・後輪ブレーキを同時に使います。車体が傾いているとバランスをくずしやすいため、車体がまっすぐの状態でブレーキをかけることが大切です。
事故を防ぐために、走行前にブレーキパッドや遊びを確認するようにしましょう。ABSやCBSを搭載すると、事故を防げる可能性が高くなります。
正しいブレーキのかけ方やブレーキをかける際の注意点を説明しています。二輪車の運転に慣れている方も、正しいブレーキのかけ方を確認してみてください。
ポイント
二輪車には3種類のブレーキがあります。四輪自動車と異なり、前輪・後輪でブレーキがわかれています。
右手レバーは前輪に連動しており、制動性が高いという特長があります。強くかけ過ぎると慣性が働いてライダーが前方に放り出されてしまうため、かけすぎないことが大切です。
後輪ブレーキは、MT・ATでブレーキの位置が異なります。MT車は右足ペダル、AT車は左手レバーが後輪ブレーキに連動しています。
後輪ブレーキは前輪より制動性が低いのが特長です。制動性が低いからといって、かけすぎるとスリップしやすくなるため、適度な強さでかけましょう。
エンジンブレーキは、エンジンの回転数を利用する減速方法です。アクセルを戻したり、シフトダウンすると制動力が働き減速します。エンジンブレーキは低速ギアになるほどブレーキがかかりやすくなります。
二輪車でブレーキをかけるときは、車体をまっすぐの状態にし、エンジンブレーキをかけながら、前輪・後輪ブレーキを同時に使いましょう。車体が傾いているときにブレーキをかけるとバランスをくずしやすくなります。
また、急ブレーキをかけるとタイヤがロックしてしまい、転倒する恐れがあります。「タイヤがロックする」とは、車体は前に進んでいるがタイヤの回転が止まっている状態です。事故を防ぐためにも、余裕を持ってブレーキを操作することが大切です。
ここでは、二輪車でブレーキをかける際の注意点を4つ説明します。
二輪車でブレーキをかけるときは、強くかけすぎないようにしましょう。ブレーキを強くかけすぎるとタイヤがロックされてしまいます。
タイヤがロックされると最悪の場合は転倒してしまうため、適切な力でブレーキをかけていくことが大切です。
ブレーキをかけるときは、クラッチを切らないようにしましょう。まだスピードが出ているときにクラッチを切るとエンジンブレーキがかからなくなり、制動力が落ちる原因にもなります。
クラッチは車体が止まる前に切るようにしてください。
カーブなどの車体が不安定な状態でブレーキをかけないようにしましょう。車体が不安定な状態でブレーキをかけると、バランスをくずして転倒する恐れがあります。
減速する場合は、カーブに入る前にスピードを落とすようにしてください。
走行中はシフトダウンをしすぎないようにしましょう。シフトダウンとは、ギアチェンジする際に低速ギアに切り替えることです。 エンジンブレーキは低速ギアになるほど制動性が向上する一方で、回転数が上がりすぎて故障の原因になる場合もあります。
また、シフトダウンはブレーキランプが点灯しないため、後続車との追突事故につながりかねません。フロントブレーキやリアブレーキをかけてランプがつくようにすると、後続車にも減速を知らせることができます。
ブレーキ操作で転倒しないためには、二輪車を安全な状態にしておくことが大切です。走行前に、以下の点を確認しましょう。
ブレーキパッドや遊びが正常範囲になっているかを点検しましょう。「遊び」は、ブレーキをかけ始めてから実際に効き始めるまでの部分のことです。ブレーキの遊びが適切で、正常にかかることを確認してください。
ブレーキの状態に不安を感じた際は運転をやめて、自身で整備する、または整備を依頼するようにしましょう。事故のリスクが上がるため、ブレーキに異常がある場合は運転しないようにしてください。
二輪車を運転する際は、ABSやCBSが搭載されていることを確認しましょう。
ABS(アンチロックブレーキシステム)は、急ブレーキをかけた際のタイヤロックを防ぎ、転倒を防止する装置です。タイヤはロック直前の領域で制動力が強くなりますが、ロックすると転倒する恐れがあります。ABSを搭載すると、タイヤがロックしそうになったときにブレーキ圧を制御し、タイヤロックを防ぎながら制動力を発揮するように調整してくれます。
CBS(コンバインドブレーキシステム)は、前後輪連動型ブレーキのことです。CBSを搭載すると、前輪ブレーキと後輪ブレーキのいずれかのみを操作した場合でも、もう一方のブレーキを補助的に作動させます。CBSはあくまでもブレーキのバランスを調整するための補助装置であり、バイクのブレーキは前ブレーキ、後ブレーキ同時にかけることが前提です。
日本では一部のバイクを除いてABSの搭載が義務化され、新型車は2018年10月から、継続生産車は2021年10月から適用されています。事故防止のためにも、ABSやCBSが装備されている二輪車を選ぶようにしましょう。
二輪車でブレーキをかける際は、エンジンブレーキをかけながら、前輪・後輪ブレーキを同時に使いましょう。転倒を防ぐため、車体がまっすぐの状態でブレーキをかけることが大切です。
走行前はブレーキパッドや遊びを確認し、安全にブレーキをかけられることを確認しましょう。ABSやCBSが搭載されている二輪車を選び、事故を防止するよう心がけてください。
ブレーキはバイクの運転技術のなかでも最も難しい操作です。ABSによって二輪車の安全性は格段に高まっていますが、最終的にはライダー自身のブレーキ技術が重要であることは言うまでもありません。根気強く練習していきましょう。
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。また、企業の広報・販促活動のサポートも担当。愛車はフィアット500だが最近2台持ちを考えていて、国産輸入車問わず中古車をいろいろ物色中。
ブレーキに遊びがない場合、ブレーキの引きずり、ランプ点灯のタイミングがズレる原因になります。ブレーキに遊びは必要です。
ブレーキパッドの厚みで判断しましょう。ただし、偏摩耗や割れが発生している可能性もあるので、心配な方は整備士に見てもらうと安心です。
二輪車でブレーキをかけるときは、車体をまっすぐの状態にし、エンジンブレーキをかけながら、前輪・後輪ブレーキを同時に使いましょう。
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