更新日:2025年3月31日
公開日:2017年10月30日
よりよいタイミングで車を買い替えることで、維持費を抑えられたり、高額で買い取ってもらえたりと、さまざまなメリットが得られる可能性があります。
車を買い替えるおすすめのタイミングを車の状況別・走行距離別・時期別にご説明します。さまざまな選択肢のなかから、自分に合ったタイミングを見つけましょう。
車の買い替え時期やおすすめのタイミングは何年かご説明します。
一般財団法人自動車検査登録情報協会が公開している2024年のデータによると、軽自動車を除く乗用車の平均使用年数は13.32年です。
※出典元:一般財団法人自動車検査登録情報協会「わが国の自動車保有動向」
2024年12月執筆時点
平均使用年数とは、新規登録から抹消登録までの平均年数のことです。過去のデータとして、2000年の平均使用年数が9.96年でした。このことから、車の平均寿命は延びており、「初度登録年月から13年前後」を買い替えのタイミングのひとつに考えている方が多いことがわかるでしょう。
一般社団法人日本自動車工業会が公開している2023年度の調査によると、平均保有期間は約7.2年です。10年超が2割強を占めており、長期的に保有する傾向が見られます。今後の景気や燃料価格などによっては、さらなる保有期間の長期化が考えられます。
※出典元:一般社団法人日本自動車工業会「2023年度乗用車市場動向調査について」
2024年12月執筆時点
したがって、「車を購入してから7〜10年」も車を買い替えるタイミングのひとつといえるでしょう。
買い替えのタイミングは、車の状況・走行距離・時期の3つのポイントを押さえて検討することがおすすめです。まずは、車を買い替えるおすすめのタイミングを車の状況別にご説明します。
車検を受ける前に、今まで乗っていた車を売却すれば、車検にかかる手間と費用を抑えられます。車検費用を抑えられれば、その費用を新しい車の予算にあてることが可能です。
買取金額は、車検を受けてからのほうが高くなることもあるようですが、車検にかかる費用に比べると、その影響はそこまで大きくありません。
新型モデルが発売される前までに今まで乗っていた車を売却すれば、高く買い取ってもらえる可能性があります。
新型モデルが発売されると旧型モデルの需要が減り、買取金額が下がるのが一般的です。ただし、モデルチェンジの内容や車種によっては、新型より旧型のほうが人気や価値が高く、新型モデル発売後も高く買い取ってもらえる場合があります。
新型モデル発売のタイミングで買い替えを検討するときは、インターネットで情報を集めたり、ディーラーで査定相談したりして、自分の乗っている車種の傾向を把握するとよいでしょう。
年式が新しいほど、エンジンなどの部品の劣化や故障のリスクが少なく性能がよいと判断され、高く買い取ってもらえる可能性があります。高額で売却できれば、新しい車の予算にあてることも可能です。
さらに、新車購入から3年以内であれば、初回の車検を受ける前に手放すことで車検費用も節約できるでしょう。リセールバリューが高いうちに売却し、その都度新車に買い替えれば、常に新しい車に乗ることができます。
運輸支局に初めて車の登録申請をし、受理された年月である初度登録年月から13年が経過すると、自動車税は約15%、自動車重量税は約40%税率が重くなります。
※出典:国土交通省「平成24年度税制改正に伴う自動車重量税の変更について(H24.5.1〜)」をもとに作成
2024年12月執筆時点
納税する頻度は自動車税であれば毎年、自動車重量税は2年に一度と、決して少なくありません。税金負担を抑えるためには、税率が重くなる前に車を手放すのも選択肢のひとつでしょう。
なお、購入からではなく、初度登録年月から13年である点に注意が必要です。中古車を購入した場合は、車検証を見て初度登録年月を確認しておきましょう。
災害や事故などで車を修理に出したとき、車の状態によっては修理費用が高額になることがあります。車両保険に加入していれば修理費用をカバーできますが、車両保険を使ってしまうとノンフリート等級が1等級または3等級下がり、翌年の自動車保険料が高くなります。
多額の費用を払うなら、その分を新しい車の購入費用にあてることも選択肢のひとつです。修理をせず廃車または売却をして買い替えるのもよいでしょう。
次に、車を買い替えるおすすめのタイミングを走行距離別にご説明します。
走行距離6万kmは車の部品の一般保証が切れるタイミングの可能性があり、車を買い替える目安となります。
一般保証とは、タイヤやチューブなど車に備え付けられている一般的な部品の修理や故障を保証する制度です。一般保証は新車から3年間、もしくは走行距離6万kmに達した時点で切れることが多いです。ただし、一般保証が切れるタイミングはメーカーによって異なるため、確認しておきましょう。
走行距離10万kmは、車を買い替える重要な目安です。
走行距離が10万kmになると、車に使われる部品の多くが劣化し、故障リスクが高まります。たとえば、エンジンが規則的な回転運動を続けるために不可欠なタイミングベルトなどの交換が必要です。タイミングベルトの交換は高額になりやすく、その他の部品交換もあわせると、修理費用の負担が大きくなるでしょう。
なお、メンテナンスや修理をしながらでも乗りたい愛車であれば、走行距離が10万kmを超えていても無理に買い替える必要はありません。ただし、メンテナンス費用や修理費用が高額になりやすいことや、生産終了から長い年月が経過すると純正部品がなくなってしまうことなどは理解しておきましょう。
最後に、車を買い替えるおすすめのタイミングを時期別にご説明します。
ディーラーは、3月や9月など決算を迎える前に「決算セール」といったイベントを行う場合があり、そのタイミングで購入すれば車を安く手に入れられる可能性があります。
お得さを重視したい方は、車購入とあわせてスムーズに売却できるよう準備を進めておきましょう。
中古車を購入する場合は、状態や価格が1台ずつ異なるため、販売されている車種が自分の希望に沿っているとは限りません。状態も価格も納得できる車があれば、車を買い替えるタイミングといえます。
結婚したときや子どもが増えたとき、さらに子どもが成長して独立したときなど、家族のライフスタイルが変化するときは車の買い替えを検討するタイミングです。
たとえば夫婦2人のときはコンパクトカーや軽自動車で充分でも、子どもが生まれたらミニバンやワゴンなど広さを重視した車のほうが使い勝手がよくなる可能性があります。ライフスタイルの変化にあわせて、利便性が高い車種に買い替えるのも選択肢のひとつです。
最適な買い替えのタイミングを知りたい理由のひとつに、損をしないことを挙げる方も多いのではないでしょうか。金銭面はもちろん、愛着の面でももったいないと感じないために、以下のポイントを押さえておきましょう。
車を買い替えるときに、思いつきで無計画に買い替えてしまうと「高額な車検費用を払ったばかりなのに」「前の車のほうがよかった」など、心理的に損をしたと感じてしまう可能性があります。
「家族が増えたので広い車が必要」「燃費のよい車にしたい」など、自分のニーズを整理することが大切です。納得できる理由で買い替えれば、たとえ高額な費用を支払ったとしても、新しい車に愛着を持てるでしょう。
「初度登録年月から13年」は車を買い替える目安のひとつです。ただし、コストをかけてでも長く乗り続けたい方にとっては、必ずしもよい買い替えのタイミングとは限りません。
「売らなければよかった」と後悔しないためにも、初度登録年月から13年が経過すると税金がどれくらい増えるかを把握し、買い替えるかどうかの指標にするとよいでしょう。
車を買い替えるときは、次の点に注意しましょう。
購入する車の納車時期によっては、目標とする買い替え時期に間に合わなくなる可能性があります。「今の車の車検が切れる前に買い替えたい」「引っ越しまでに買い替えたい」などリミットがある場合は、特に注意が必要です。
新車の場合は納車までに早くても1ヵ月程度、車種によっては半年以上かかることもあります。新車への買い替えを検討している場合は、納車時期の目安を確認しておきましょう。
ディーラーでマイカーローンを契約すると、ローンを完済するまではディーラーが車の所有者となり、自分の好きなタイミングで売却できないことがあります。完済しないうちに買い替えたいときは、ローン残高を一括返済しなければなりません。
また、ローンを完済していても、所有者名義がローン会社などのままになっていると売却できないため確認しましょう。
古い車を手放して新しい車に乗り換えるまでの間、タイミングがずれると車に乗れない期間が生じてしまいます。特に売却と購入を異なる店舗で行う場合は、タイミングの調整が必要です。
車を買い替えることが決まったら、納車日までに自動車保険の切り替え(車両入替)手続きを必ず行いましょう。車両入替を行っていないのに事故を起こすと、補償が受けられません。
車両入替は、会員専用のウェブサイトや電話などで手続きできます。納車日が決まったら、ディーラーから型式や車台番号など車両入替に必要な情報を聞き、手続きを行いましょう。
なお、自賠責保険は、購入先の店舗が更新手続きをしてくれるので心配ありません。ただし、店舗を介さずに個人間で売買した場合は、自分で手続きする必要があります。
「自動車保険料を少しでも安くしたい」と考えている場合は、車を買い替えるタイミングにあわせて自動車保険の契約内容を見直すのもおすすめです。自分に必要な補償内容かどうかを確認したうえで、今より保険料を抑えられる方法がないかを検討しましょう。
契約先の保険会社を切り替えることで保険料を抑えられる可能性もあります。車の買い替えのタイミングを検討しつつ、複数の自動車保険で見積りをとってみるとよいでしょう。
車両保険に加入している場合、車を買い替えれば車両価格も変わります。車両保険の補償範囲を見直したほうがよいケースもあります。車を買い替えると同時に契約内容を見直す際は、まずは必要な補償を確保したうえで保険料を抑えられる方法はないか検討してください。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
ディーラーの決算期前である3月や9月が買い替えるタイミングのひとつです。
決算期前はキャンペーンやセールが行われている場合が多く、通常時よりもお得に買える可能性があります。
走行距離10万kmが車を買い替える目安のひとつです。
10万kmを超えると、タイミングベルトなどの部品が劣化し、故障のリスクが高まります。
走行距離や使用目的、使用頻度により長く乗った方が得かどうかは異なります。初度登録から13年が経過すると自動車税と自動車税の税率が重くなります。
また長く乗るほど故障のリスクが高まり、交換が必要な部品も出てくるため、維持費と購入費用を比較しながら買い替え時期を検討しましょう。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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